湘南で待ち構えた台風14号

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久しぶりに関東に接近した台風。前日のスーパーでは家籠りの食糧を買い込む人がレジに列を作り、テレビではレポーターが風雨を浴びながら叫び、携帯にはウェザーニュースから台風情報メールが届き、来るぞ来るぞとみんなが準備万端整えて待ち構えていた。

私たち逗子の遊び仲間は、海べりに建つレストランで真昼間からカクテルを飲んで台風見物。ガラス一枚隔てた向こう側では、鉛色の海が波しぶきを上げ、風雨の中をカモメが必死にホバーリングしている。目を凝らすと猛スピードで海面を走るウインドサーフィンの帆が見え、湘南での台風は稲村ジェーンさながらの大イベントなのを知った。

台風14号
やがて波は岸壁の上をドバーッと走り、樹木は枝が千切れんばかりに揺れている。周りのお客は徐々に減っていき、メニューもオーダーし尽くした。ますます意気盛んな私たちは「カニが食べたいなあ」「焼肉屋でレバ刺でしょ」と、次の店を巡って意見を戦わす。

ふと足元を見ると、室内なのに水たまりが広がっていく。吹き上げる雨が窓から侵入してくる様子を動画に撮ってみた。

夕方6時を回ると雨は小降りになり、海面も下がっている。「これは台風の目の中にいるんだ!」と誰かが叫び、今のうちだと車に乗りこんで後半戦に備えたが、それきり傘を開く必要はなかった。

イソップ寓話のオオカミ少年に近いものがあった今回の台風14号。騒いだ割には大きな被害がなくてホッとしたが、子どもの頃から何百個と体験しながら、今でも未知な自然現象であることに変わりはない。宴会がお開きになった深夜、雲の間に輝いている星を見つけて、「無事で良かったね~」と笑顔を交わす私たちであった。

コメント

  1. 的は逗子の素浪人 より:

    私も大事な予定をひとつ延期しました。後の祭りですが後悔しています。
    今回の台風はまさに「狼」台風ですね。情報社会の一つのひずみかなぁ?

  2. yuris22 より:

    的は逗子の素浪人様

    備えあれば憂いなしですから、警戒するのは必要なことでしたけどね。
    ただし、私の記憶違いかもしれませんが、温帯低気圧に近いサイズを、昔はそれほどまでに大騒ぎしなかったような。気候の変化で、台風の数が少なくなったからんでしょうか。

  3. オ・キ・ト より:

    待ち構えられた14号も大変だったと思います(^_^;)

  4. yuris22 より:

    オ・キ・ト様

    アハハ。確かに居心地が悪かったかもしれませんね(^^;

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