立春と共に3月の陽気なのに、しぶとい風邪が抜けない。毎年2月~4月は仕事量が極端に多く、横になってる場合じゃないのだが、体調の悪さと共に思考能力が低下している。
たまたま電話をかけてきた友人たちは、ガラガラした私の声に驚いて、「食べるものはある?」「何か要るものは?」と気遣ってくれるけれど、「そこまで悪くないから」と丁重にお断りした。冷蔵庫に食糧はたっぷり入っているし、何よりボサボサの髪とパジャマ姿で応対したくないのが本音だ。人が来る前にリビングルームだって掃除機をかけなきゃならない。
ええかっこしーなのか、A型気質なのか、体裁を繕うことにかけては人一倍。前にも食中毒になって七転八倒した夜、救急車を呼ぼうと電話まで這って行き、「ちょっと待てよ」と躊躇した。パジャマのまま行ったら、帰りは何を着て帰るのだろう。持ち物は保険証と財布だけでいいのか。誰かに連絡を取る必要があるのだろうか。結局は朝まで我慢して、タクシーで病院まで行った。
一人で出来ることは一人で。水くさいと言われようと、可能なかぎり個の力で、他人を当てにせずに生きていかねばと思っている。家族・親戚の少なさを宿命と受け止め、無縁社会でサバイバルできる力を養っていきたいと思うからだ。感謝はすれど、友人たちの優しさは無駄遣いせず、最後の最後まで取っておきたい。
「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼するものは必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり。」(福沢諭吉)
まだまだ弱音は吐かない。風邪が治ったら、足腰を鍛えるためウォーキングを再開しよう。筋肉が衰えないようにストレッチも。頭のトレーニングのため、仕事に繋がる勉強も頑張ろう。個の力で生きていくこと、やるべきことが沢山あること、即ちアンチエイジングである。
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