ワイドショーで当世のお受験事情を見て驚いた。
有名幼稚園を目指すには0歳児から塾に入り、ピアノ・バレエ・英会話等のレッスンでカレンダーが埋まり、教育費に1,500万円もかけている親がいるという。
ペットについての質問がきた時のために慌てて犬を飼い、家族の思い出を作るため無理やり旅行のスケジュールを立てる。夫婦仲が悪いと落ちると言われているからだ。
かく言う私もお嬢様校の代名詞みたいなS学園に受験して入った口だが、当時はもっとのんびりと構えていた。
苦手だった算数は個人教授に習ったものの、通うのが面倒くさくて2ヶ月で挫折。
唯一通ったのは志望校の隣にある教会で、日曜学校のメンバーになれば有利だと母が聞きつけてきたからだ。
信者でもないのにカトリック要理の勉強をし、眠い目をこすりながら朝のミサに参加した。
そして初めてのお受験はボーっとしたまま終わり、確実に落ちると予想。
慌てた母は、まだ願書が間に合う学校を必死に探した。
ジタバタしているうちにS学園から合格通知が届き、なんでそんな奇跡が起きたのか今でも理解に苦しむ。
両親は田舎の公立高校出身だし、借家住まいだし、まぐれ合格としか思えない。
でも一つだけ思い当たる節があった。
算数は大嫌いでも、誰にも負けない自信があったのは作文。飼っていた鳥が死んだ悲話を書き、県のコンクールで賞を貰った事もあるので、あながち自惚れではないだろう。
大人ウケを知った赤毛のアンみたいな、マセた子供だったのだと思う。
オールマイティーな平均点を取る事で勝負するか、一芸に秀でたことをアピールするか、今のお受験事情には疎いので偉そうなことは言えない。
でももし私が面接官なら、親が作った夢を喋らされる子供よりも、自分なりに夢見る未来をキラキラした目で語る子供の方を選ぶだろう。
お受験にかけた1,500万円でどんな将来が買えるのか、必ずしも我が子の幸せが買えるとは限らない。
子供のころ遊び呆けていた経験が、飯の種になった物書きもいることを付け加えておこう。
コメント
>オールマイティーな平均点を取る事で勝負するか
にはなりません、合計偏差値が63以上無いと生き残れません、よって「一芸」でも難しい現状です。
子供は遊びが仕事、社会に出ると「毎日がテスト」だもんなぁ。試験休みほしい~~~!
若い頃、愛娘を愛車で校門迄、迎えにゆくのが夢で、憧れでした。ある日、ロール*ロイスの迎えにお嬢様が担任と校門の前で同級生も一緒にと親切を装い誘い乗せはしたもののターミナル駅前で罵声と一緒に同級生をドアを開け放り出したのを目撃し(M通り渋滞のため追い付いてしまう) 考え方180゚変わりました。健康、性格、英語と専攻科目、近くが一番です。(長駄作文ご無礼致しました。)
素浪人様
合計偏差値が63以上ですか!!
そのために生まれたときから毎日が受験勉強では、子供時代の思い出もへったくれもありませんね。
都会育ちの子供たちには難しいかもしれませんんが、子供は自然と戯れて育つのが一番だと思っています。
muha様
実は私がS学園を受験した理由は、親の見栄もありましたが、歩いていける距離にあったからなんです。
でもねえ、恋に憧れる年頃になって後悔しましたよ。
女子校では「花より男子」みたいなトキメキが全くありませんし、恋愛下手になりました。
子供たちはジャガイモたちをゴロゴロと洗うように、いろんな環境の子が集まって揉まれる環境に育つべきではと思います。
あえて名前は出しませんが、某有名企業の御曹司は中学までは絶対に公立と、親が決めていたそうです。
なるほど。これでモンスターペアレンツの発生源がわかりました。幼児教育ってホントに大切ですが経済観念を身に付けさせることもです。幼少時のエリザベートによく似たゆり組の先生が未だに思い還されてしまいます。すみません白昼夢で…
そっかー・・・yuriさんが、鎌倉界隈で食べ呆けているのは、飯の種のためだったんですね。飯の種のための飯・・・あれれ。いいなあ、無駄がない。
わが家は1,500万円も出せないし、小学校から大学まですべて税金のお世話になるありがたみを親が知ってしまっているので、公立国立一直線・・・と願っています。庶民の子が肩書きだけ無理して繕っても中身は変わらないですしね。自然体、自然体。
たけぞう様
昨日は銀座で、丹波の松茸のフルコースを食べ呆けました。
某企業の驕りだったので無駄がない・・って、あれ?意味が違う?