青空にむくむくと入道雲が伸びて、8月らしい天気が戻ってきた。FM放送のパーソナリティーがリスナーの葉書を紹介している。
「入道雲を見た子どもが『おいしそう!』と言いました。ソフトクリームか綿菓子に見えたんでしょう。」
入道雲の学名は積乱雲だが、歳時記を見てみると地方によって特有の名前が付いている。
関東では「坂東太郎」、大阪・京都では「丹波太郎」、九州では「比古太郎」「筑紫次郎」、他にも「信濃太郎」「石見太郎」「伊予太郎」「安達太郎」等々、入道雲が立つ方角を指して言うらしい。
形状や性質から付いた名前では、雲の中に多量の電気を蓄積することから「雷雲」「夕立雲」。上昇する力を失うと、頂上部分が平らに広がってカナトコ(鍛冶屋が使う作業台)のようになるので「鉄鈷雲(かなとこぐも)」。「岩雲」「岸雲」「峰雲」「いたち雲」もあるが、季語としてオールマイティーなのは「雲の峰」である。
「雲の峰幾つ崩れて月の山」(松尾芭蕉)
「奥の細道」の句で、月の山とは山形県の「月山」のこと。「眩しい日盛りの中で入道雲が次々に湧き立っては崩れていくが、夜になれば月明かりに照らされた山が一動もせずに神々しく横たわっている。」という意味だろうか。
形あるものは必ず崩れる「諸行無常」。
局面がさまざまに変化していく「千変万化」。
人間の一生の早回しみたいだなと入道雲を眺めながら、幾つも通り過ぎていった夏のシーンを思い出している。真っ黒になって毎日遊んだ夏休み、雲を指差して「ソフトクリームみたいでおいしそう!」と言っていた頃が、なんだか無性に懐かしい。
コメント
入道雲…家の縁側で、祖母、母、妹と雲を見ながら「夕立が来るね」と言っていた事を思い出します。
的は逗子の素浪人様
幼児のころ、入道雲は虎の毛皮を着て太鼓を叩く雷様の乗り物だと思ってました。空に入道雲が増えると、雷様の人数も増えると信じ、それは恐い思いをしたものです。
入道雲は確かにソフトクリームみたいですね。
今日は連休前の追い込みでした。
連日バタバタしましたが、なんとか無事に終わりました。
今日は仲間とオシャレナレストランでランチをしました。
たまにはレストランとかでランチを頂けるのは営業職のおいしい特権かもしれません。
話の流れで「今日、お昼持って来た?」「じゃあ、食べよう」と言う感じでランチが始まります。
marie様
私もF通で講師をしていたころ、女性同士の講師仲間でよくランチに行きました。ちょっと並んでも、活気のあるイタリアンのお店にはよく通ったものです。ちょっと辛いオリーブオイルに浸して食べるパンがお気に入りでした。