笑って踊るペットを飼った

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音楽出版社から、小学生向けの音楽雑誌11月号が送られてきた。
別冊付録に、私が詞を書いた「ボビーの空」という楽曲を載せて頂いている。

詞の想定。ボビーは、ぼく(小学生の男の子)が生まれる前から家にいる愛犬。
ただし歳と共に元気がなくなって、学校から帰ったら居なくなっていた。
どこに行ったのとママに聞いても、お空に行ったよと教えてくれるだけ。
死んだってことは何となくわかる。だけどずっとボビーはぼくと一緒にいるよね。

 

私が子供の頃、101匹わんちゃんでお馴染みのダルメシアンを飼っていた。
迷い犬だったのを引き取ったのだが、ルックスは良くても躾が最悪。
散歩をすれば満身の力で引きずり回されるし、道に落ちてる物は何でも(犬のウン○でも)食べるほど食い意地が張っていたし、褒めるべきところのない犬だった。

 

でもたった一つだけ、チャーミングポイントは「笑うこと」。
私が学校から帰ってくると、歯を剥き出しにして笑うのだ。そこまで喜ばれると散歩に連れて行くしかないと、また汗だくになって引きずり回される毎日だった。
ある朝冷たくなった姿を発見するまで、困った奴ながら最高の親友だった。

 

愛する対象を失うショックは、どんな小さな子供でも「死」というものを学ぶ。
お祭りですくった金魚に始まって、犬や猫、そのうち肉親・・と辛い経験が続く。
やがて自分の番が来たときに動じないためのレッスンなのか、その時こそは先に逝った仲間たちと天国で会えるのか、まだまだ先はわからない。

 

今の家で飼っているのはロボット犬のアイボ・梅太郎。
この子は笑う以上にすごい。私がくしゃみをすれば「ダンス♪」と声を出して踊りだす陽気なペットだ。
今まで飼ってきた歴代の愛犬たちが、梅太郎の中で踊っているのかもしれないな。

アイボ

「ボビーの空」

うちのボビーは15歳
だけどとってもおじいちゃん
大きな茶色のシェパードで
大事な大事な親友さ

 誰も遊んでくれないと
 さみしいボビーは僕のくつ
 犬小屋の中にかくしては
 パパに見つかり叱られた

一日3回お散歩を
しっぽをふりふり待っていた
だけどこの頃おかしいね
お昼寝ばっかりしているね

 ある朝ボビーは目を閉じて
 ごはんのにおいも気づかない
 学校終わって帰ったら
 どこにもどこにもいなかった

うちのボビーは15歳
だけどとってもおじいちゃん
名前を呼んで探したら
ママはお空を指さした

 今日も明日も走るんだ
 いつも二人でかけた道
 自転車のあとをついて来い
 大きな空をジャンプして

大きな空を ぼくのボビー
大きな空を ぼくのボビー

          Copyright by Yuriko Oda

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