半夏生のころ野に咲く花たち|乃東・菖蒲・半夏生草
二十四節気のひとつ、1年でいちばん昼が長い「夏至」を知っている人は多くても、七十二候の「半夏生」を口にする人は少ない。二十四節気を5日ずつ(初候、次候、末候)に分けた期間が七十二候で、絵画的な美しい言葉が多いのだ。
2019年の夏至は6月...
明日の希望|梅雨は降り梅雨は晴るるといふことを
爽やかな5月と太陽ギラギラの7月に挟まれて、6月は中途半端な気候です。でも鬱々とした雨の時期があるからこそ、梅雨が明けた喜びが倍増します。高浜虚子の門下生、後藤夜半の詠んだ句が力をくれます。
背の高いお喋りなボーイフレンドたち
私が住んでいるマンションの敷地で、濃い緑の陰を作ってくれる樹木。それがポプラだと思い込んでいたのが、実はプラタナスだった。
ポプラの季語を探していたら発覚したのだが、両者とも季語がないどころか、葉の形が違う。
ポプラの葉は丸くて、大きさ...
台風一過の空と立秋と
立秋の昨日は、テレビが大騒ぎだった。マラソン選手の速度で日本列島を縦断していった台風5号は、ようやく日本海に抜けたらしい。
出されていた警報はすべて解除され、朝方のベランダから見上げる空は、グレーからブルーに移りつつある。
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少年少女に戻る色
昨日は逗子の釣り宿で、恒例になった釣果を味わう会に参加した。甘鯛につられて飲み過ぎて、今朝は久しぶりの二日酔いである。午後から都内で会議があるので、ガブガブと水を飲んで外出の支度をした。
寒冷前線が通り過ぎていくのか、重たい曇り空。コート...
人生にも三寒四温で春が来る
今年は春の訪れが早い。1月のはじめに、「パワーグリーンが幸せの前兆をくれること」で写真を載せたシンビジウムが、蕾を弾かせていっせいに咲き始めた。例年より1か月以上早いうえに、大輪の花である。
三寒四温という四字熟語そのまんまの気候。
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植物も動物も人間も、春近し
窓が南東に面したわが家のリビングは、夜明けから光がいっぱい。夜は私の隣でイビキをかいていた与六は、日だまりの中でごろんごろんと二度寝をむさぼっている。
バスの時間が近づき、薄手のコートを着て飛び出すと、思いもよらぬ外気の冷たさに背中が...
パワーグリーンが幸せの前兆をくれること
1月5日から小寒に入り、暦通りの寒い日が続いている。私は風邪がぶり返して、熱は下がったものの、咳と鼻水が止まらない。先ほどかかってきた電話にも、返事をしようとしたら声が出なくて、息だけで「喋れませんが、聞こえています」とささやくのが精いっぱ...
一期一会を教えてくれる秋の七草
長く降り続いた雨が上がり、やっと晴れ間が見えた9月最後の日曜日。富士山麓に用事がある友人のお供をして、秋のドライブに出かけた。海と山の行楽に繰り出した人たちで、逗子からの行きも帰りも大渋滞。眠気と戦うドライバーには申し訳ないけれど、のんびり...
逗子にいつもより早い秋がきた
八月の終わりから急に気温が下がって、逗子ではクーラーが要らなくなった。開けた窓からは心地よい風がカーテンを揺らし、配水管の清掃に来た業者さんが「ここは涼しいですね」と嬉しそうな顔をする。
興味深げに作業の様子を見守る与六は、今年で7回目の...
赤い花に惹かれる夏の散歩
今日は私用で横浜へ。バスには乗らず早めに家を出て、逗子駅まで歩いた。約25分の道すがら、植物を見て歩くのが楽しいからだ。
まず出会ったのがデイゴの花。BOOMの『島唄』の歌詞「でいごの花が咲き 風を呼び 嵐がきた」で有名になった花だが、見...
エアコンがなかった時代に想いを馳せて
逗子駅始発の湘南新宿ライン。いつもの端っこの席に座ると、鞄からストールを取り出して肩に羽織る。JRの車両は冷房が効きすぎて、長く乗っていると鳥肌が立ってしまうからだ。
次の鎌倉駅から乗ってきたオバサマたちが、口々に「寒いわねえ」。私もさす...