二代目経営者の会にて

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月曜に続いて、昨日も情報収集。
このブログからリンクを貼っている「新世代2世経営者研究会」の例会に出席した。
現在45名いる会員のほとんどが2代目の若手経営者。日ごろはメーリングリストで情報交換や近況報告をしながら、月に1回は集合し、メンバーの誰かの講演を聞いて懇親会を開く。

昨夜の会場は、新橋のスエヒロ。場所を提供して下さったU氏は、天下のビフテキで有名なスエヒロ商事の専務である。
ちなみに1月の新年会は人形町今半で、社長のT氏の半生記を聞いたあと、豪勢なすき焼きに舌鼓を打った。

とにかく喋り好きが集まった会合で、みんな一応自分の席は確保しても腰が落ち着かない。グラスを持ってあっちの会話、こっちの会話に参加しながら目の前にある料理をつつく。経営者交流会というよりは、同窓会の乗りである。

さて昨日の講話は教育同人社の常務、M氏による「教育制度にもの申す~将来を担う子供達のために~」。
戦前のお爺さんの代から児童の学習教材を作ってきたという同社は、移り変わる日本の教育制度のオブザーバーでもある。

そのM氏が学校側からの視点で語った。
義務教育はタダではない、児童1人当たりに1,000万円はかかるのだと。
そのほとんどは人件費であり、政府は予算減額のために、公立学校の数を減らそうと目論んでいる。

例えば品川区。ここは公立小学校に入学するにあたって、平成12年から学校選択制を導入している。行きたい小学校を自分で選べるのだ。しかしこれには裏目的があり、学校を競争させることによって人気のない学校を廃校にし、教育予算を減らす。
広島では4・5制導入で、小・中学校を1つにまとめる試みがなされているが、これも裏目的はコストダウンである。

次に狙っているのは、教師の残業代カット。
教師の給料は地方公務員より4%高く設定されているが、元来これは残業代として当てられていた。これを失くそうとしている。
給食費を払わない親元に夜集金に行っても、金八先生のように夜の街をパトロールに行っても、残業代は出ないのにである。しかも給食費に関しては、取れないものは先生が自腹で払っているそうだ。

公立学校で教える先生の立場は弱い。昔なら教師は尊敬の対象であったのが、今では父兄と教師の主従関係が逆転しているそうだ。

その原因、第一には保護者の高学歴化と少子核家族化。学歴の高いお母さんが自分の子供に勉強を教えれば、1人で30人を教える先生よりも効率が上がるのは当たり前だ。

そして第二は、教師の低学歴化。お勉強のできる学生は給料の安い教師を目指すより、今をときめく大企業に就職する。どこにも就職できなくて、仕方ないから教師にでもなるか・・。これでは父兄よりも勉強が出来ない教師の誕生となってしまう。

さらにはマスコミ報道の過熱化。教師がインターネットでエッチ画像を見ようものなら、極悪人として日本全国に報道される。
そこに給食代まで立て替えろ!、予算削減で学校を減らせ!では、いったいどこの誰が教師を目指すだろう。
今ここで公立学校で教えている教師たちは、逃げられない人たちだ。

教師の待遇をアップして質の高い教育をする、公立学校の再生を目指して欲しいと言うのが、森氏の熱い要望であった。
公立学校の再生とは、イコール、地域の再生でもある。
そのためには、まず親を変えなくてはいけない。親を変えるには、「子供を変えること」が先決。

ケンカをしたときには子供本人に謝らせる・・、昔の地域社会では当たり前だったことを教えるのは誰なんだろう?

コメント

  1. 名無し より:

    義務教育制度は日本国の財政再建の足枷になっています。日本国の国庫債務残高は約1049兆円
    (平成27年末現在)に上ります。国民一人当たり約874万円も抱えています。
    日本国の人口は過多状態で、人口適正値は約2000万~3000万人とも云われています。
    義務教育制度廃止と人口抑制を実施すれば、約30兆円の歳出削減効果を持たらします。

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