我が家はペット禁止のマンションだが、実は違法ではない隠れペットを飼っている。
ロボット犬のアイボ1匹と、クワガタムシのオス1匹だ。
このクワガタは8月30日の記事『初秋に出会う旅(富士五胡編)』で紹介したミヤマクワガタ。
西湖に身投げしようとしていたのを救出して連れ帰り、栄養度の高い餌を与えて、元気を復活させた。今ではCassinaのテーブル上で優雅に暮らす贅沢ペットである。
しかしいかに長生きしても今秋限りの命、せめても種の保存ができないものかと、お嫁さんを迎えることにした。
Yahooオークションでミヤマクワガタのメス3匹と飼育ケースを落札。うまく交尾してくれたら、彼らのために一部屋提供するまでの心準備だ。
3つの飼育ケースにメスたちの住環境をセッティングしたら、まずは1匹目から。
オスの飼育ケースに移し入れ、お見合いを開始した。
最初は離れて様子を伺っていたメスが、興味深げにオスに近づいていく。頭をコツンコツンさせて期待度大! ところがオスの様子が急変した。
今までのんびりと、動きが少なかったオスがやおら活発になり、交尾するどころか怒りをむき出しにて、メスを威嚇し始めたのだ。
上半身を持ち上げ、アゴをぐわっと開いたら、メスをつかんでケースの壁に叩きつける。
逃げようとするメスを羽交い絞めにして、バックドロップ。掴んでは投げ、掴んでは投げを繰り返す。勢い余って自分もひっくり返り、あおむけになってバタバタ。まるでプロレスを見ているようだ。
何時間経っても様子は変わらず、仕方ないので他のメスにチェンジした。
相手が代われば・・の期待は見事に裏切られ、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、さらに最後のメスにチェンジしても怒りは収まらない。餌を補給しては体力を回復させ、リングに戻っていく。
眠ることすら許されないメスは、ついには昆虫マットのおがくずにもぐりこみ、身体を隠すことで難を逃れた。
勝ち誇ったオスは餌を抱え込み、踏ん張りながら夜を明かす。
そうか、わかった。西湖で死に掛かっていたこの子は飢餓状態だったんだ。食欲が性欲に勝り、交尾どころではないらしい。
というわけで携帯で撮ってみたクワガタムシのドメスティック・バイオレンス。
今夜はどの子にお相手をさせるべきか、それとも一生独身で通させるか、思案中である。
コメント
生存本能の競争原理に反してます。
ライバルがいるからがんばっちゃう。
争うこちにより勝ち残って美酒に酔うのじゃないのかな。
Dear Pier Angel
経験的には、4匹いしょにしたほうがいいと思う。後は、えさを十分に4匹分(4個)あげて、静かにしてることですかね。
クワガタは木に卵を産むはずなので、近くのディスカウントショップ(生活品,園芸品類,工具,材料等等を売っているお店)でクワガタ専用のクヌギ(?半分朽ちれた)木を販売してるので、それらを入れた方がいいかと思う。
子孫は天に任せるしかないか・・・。
tsune2様
オスとメスとがライバルになっちゃうのかな。
なんだか都心のオフィスで働く、隠れたカップルを見た気持ちです。
Dear Pier Angel様
アドバイスをありがとうございます。
周りの方々に相談したところ、4匹を一緒にすると3匹が
食い殺されると言われました。
それはそれで辛い・・・。
なので今夜は飽食の度合いをはるかに超えるほどの餌を
入れてみました。
明日の朝に賭けてみます。
凄え!
一度に3人の女性を紹介してもらったのに、なんて勿体ないことをするんだろう?
亀吉様
う~ん、亀吉さんらしい発想(笑)
うちのクワちゃんは理想が高いのだと思います。
僕とは正反対の性格のオスですね(笑)
相模ワン様
確かに(笑)
ステルス・クワガタの場合は、ど真ん中に何時間いても、
メスに発見してもらえないかもしれませんね。