男の100%と女の100%

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とあるパーティーの二次会で、60~70代のおじさまたちと鎌倉の居酒屋へ行った。引き戸を開ければ和風のカウンター、昔は芸者だった女将さんが1人で切り盛りしている庶民的な店だ。

新鮮な鯵の刺身と芋焼酎を頂きながら、女将さんを交えて艶っぽい話へと発展していく。
大学の卒業祝いに芸者さんたちと伊豆に旅行しただの、奥さん以外に何人の彼女を囲っていただの、銀髪プレイボーイたちの武勇伝である。

こぞって上機嫌なのを見計らって、普段は聞きづらい質問をしてみた。
「皆さんは今も奥さんとセックスしているんですか?」

間髪をあけず、男性たちが首を横に振る。肉体的に不可能ではないけれど、妻とはそんな関係ではなくなったと言うのだ。しかし他の女性といるところを見られるのは怖い。
男は何人の愛人を持とうと各々に100%の愛を手向けることができるのに、それを理解できず女は男を追及するという。

「うちは違うな」。30歳年下の彼女を持つ某社長が一言。
「僕は家内と条約を結んだんだよ。君とはもうできないけれど、一生大事にするってね。それ以来、家内は僕の観音様になった。ずっと手のひらに乗せられてるよ。」
それを証拠に、彼女とのデートを目撃されても、無言で立ち去るようになったそうだ。
条約を納得して呑んだのだろうか。我慢や無理があるような気がしてならない。

女心を判っていない男の鈍さとして、映画「ブロークバック・マウンテン」の中で印象に残った台詞がある。
「女はパーティーに行くために化粧し、帰るためにも化粧する。どうせ帰るだけなのに。」

どうせじゃない。愛する人に綺麗だよと言われたくて、行きも帰りも化粧するのだ。セックスレスの夫であっても、もしかしたらの気持ちを持ち続けている。
女は100歳になろうと永遠に「女」なのだ。

どうか世の夫たちにお願いします。何の記念日でなくても、待っている奥様に赤い口紅をプレゼントしてあげて下さいな。
何人でも愛せる男と、たった1人だけを愛したい女。いつまでも埋められない溝があったとしても、傍にいてくれることに「ありがとう」の気持ちをこめて。それだけで涙を流すのも女心である。

コメント

  1. 波に乗るさかな より:

    ただ一人の女性を愛しぬきたいと思う男ですが、対象者はかくれんぼをしたまま出て来ません(笑

  2. 素浪人 より:

    かなり昔聞いた「女は灰になっても・・・」と言う台詞。

    少し前に「阿修羅」と言う邦画を見た。
    八千草薫が夫の浮気を知りつつ家庭を静かに守り暮らす。しかし新聞に季節の変わり目を「今日頃ごろである」と日常的な言葉で結んだ文章を投稿。投稿者を知らず投稿を読んだ三人姉妹(大竹しのぶ=不倫諍い中,次女は夫の浮気,三女は結婚したて)の反応・・・。
    親父は急死,でも女性たちは日常の生活を続ける・・・。

  3. しのぶ より:

    結婚後、いつ頃から男性は妻に「母親」を望むようになるのだろう?

    それって、けっこうしんどいわ。
    夫を手の平に乗せたくもないし・・・

    結婚後いつまでも恋人っていうのもしんどいし・・・
    母親というより親友でいたいですわね~~

    これもむずかしい?

  4. yuris22 より:

    波に乗るさかな様

    たった一人がまだ隣にいないということは、無限なる可能性があると
    いうことですね。

    「見ーつけた!」はきっともうすぐです。

  5. yuris22 より:

    素浪人様

    私が言うのも何ですが、女は魔性の生き物です。
    それを天使に変えるのは、男性の愛情次第でしょうね。

  6. yuris22 より:

    しのぶ様

    どんな男性でも、心の奥では女性に対して母性を求めていると思います。
    結婚して安心したからこそ、甘えてそれを堂々と振舞えるのでしょう。

    私は愛する人とは「恋人」という名の「親友」でいたいのだけれど、近く
    なるほど愛の話題は照れくさくなります。
    これは毎朝キスを交し合う欧米人でも同じではないかと・・。

    信頼こそ絆の全て。
    そのためにはナンバーワンとなれるよう、自分の心も身体も磨く毎日です。

  7. stargate より:

    偶然発見してから、拝読させていただいております

    ブログへのコメントにゆりさんが返答されるところが
    毎回楽しみです、時々見える本心からの笑顔とやさしさ

    懐かしさでいっぱいです、失礼しました。

  8. yuris22 より:

    stargate様

    コメントをありがとうございます。

    こうしてブログを書いていると、私を見つけてくださる方もいるのだなあと
    大いに感激しております。

    毎日が幸せで、私1人で抱えているには勿体無い。
    直接お話が出来なくても、この幸せが広がっていくことを願っています。

    みんなが家族のように笑っていられる毎日でありますように!

  9. たけぞう より:

    みなさん、愛人もいるなんて贅沢ですな。
    僕は愛する人は一人いれば十分なのだけど。なかなかうまくいきませんね。

    愛人を作る夫は、奥さんの愛人も認めてあげなくちゃ。それがイヤなら止めるべき。でも僕が男社会でそう発言するとね、愛人ありの夫君から、「君はまだまだ機微がわかってないねー、男と女はちがうんだよー」と諭されるか、「君はそうしたければすればいいけれど、僕は違う」で終わってしまいます。

    いくつになっても隣にいて飽きない関係でいたいなあ。

  10. yuris22 より:

    たけぞう様

    ばれなければ良いだろうという男性もいます。

    でも新しい彼女ができると口元がほころんで鼻が膨らむ。
    男性とは正直な生き物です。

  11. marie より:

    私の身の周りにも「愛人」をとっかえひっかえしている方が居ます(笑)。
    けれど、愛人全員に100%の愛情を注ぐなんて無理だと思います。
    あと、[女はいくつになっても女」だと思います。
    世の男性はそれをわかってあげなくてはならないと思いますよ。

  12. yuris22 より:

    marie様

    ある時から、夫たちのカーチャンは観音様になります。
    拝み倒してお布施をあげれば認めてくれる。

    でもね、観音様は女なのです。
    お顔に手を合わせる前に「なんてお美しい!」と褒めてあげる男性がどれほどいるでしょうか?
    愛のプライオリティをどうか、あからさまに表現してください。

    ・・って、意見でいいですよね?marieさん(^_^)

  13. marie より:

    そうですね。観音様になれたらとても「イイ女」になれると思います(^-^)
    そうやって、男を上手く利用し、少々の嘘や浮気には目をつむり賢くやっていくのが理想ですね(笑)
    どうしたって完璧な人間はいませんからね(笑)
    ちなみに、私は自分の夫に他に女性がいてもいいと思っています。問題は家庭を第一に考えてやれるかどうかです。
    あくまでも愛人は日常生活のたまの息抜き程度に抑えるのがルールだと思います。遊びは遊びです(笑)
    そう、そう!女性だってそうやって上手くやっている方が
    たくさんいますよ(^0^)
    この世に男と女がいる限り愛人関係や不倫はなくならないでしょうね(笑)
    まぁ、私も上手くやりたいと思ってます(^-^)

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