磯遊びをした材木座海岸

桜が散ると季節は一気に初夏へ飛ぶ。昨日は久しぶりに材木座海岸へ散歩に出かけた。
折りしも大潮の日曜日。いつも釣り船が２艘浮かんでいるあたりまで、海岸が遠浅に干上がっている。ゴロゴロと転がった石は、鎌倉時代に作られた日本最古の築港「和賀江島」の跡で、磯遊びにはもってこいの時間帯だ。

膝まで海に入って、小魚を探すウェットスーツの小学生。
石をひっくり返しては、隠れていたカニを追いかけるお父さん。
「いたぞ、いたぞ！」の声に、家族がバケツを持って駆け寄っていく。
このあたりにはエビ・カニ・タコ・タツノオトシゴなど、100種類以上もの海洋生物が生息しているらしい。時折りピシャッと跳ね上がる小イワシは、潮の引きの速さに取り残されたのだろうか。ビーチサンダルで来なかったことを後悔しながら、皆に交じって探検隊の一員になる。

磯遊びのあとは、転ばないように石の上を渡り、逗子マリーナへの裏道を歩いた。公園の脇から見下ろした相模湾には、いつもは水中に隠れている海草群が浮き上がり、まるで宇宙生物のようにうごめいている。

今日の収穫は小魚もカニもない代わりに、潮と太陽の香りをたっぷり吸ったTシャツ。冷たいサイダーで喉を潤しながら、いちばん好きな季節が来たことに乾杯した。