私の寝室にはカーテンがなく、窓には障子が入っている。眠るときは照明を消しても、外からの薄明かりで真っ暗にならずに済むが、日が昇れば明るすぎて寝坊が難しい。しかし最近は猫のぬくもりのおかげで、二度寝が出来るようになった。「もっと寝んねしようね」と、与六のスベスベした毛を撫でているうちに、先に私が眠ってしまう。
やがて暑くなってきた与六は毛布から這い出す。水を飲みに行ってカムバック。私の足元で、こんもりとした小さな山がスヤスヤと寝息を立てているのを見ると、起きる時刻をまた延ばしたくなる。
独身女としては危険領域に入ってきた猫可愛がり。猫に関するサイトや書物が気になって仕方がない。中でもアリア・ゾーベル著の『男より猫がいい!その101の理由』という本は、amazonで中古商品を探してゲットした価値があるお気に入りだ。
結婚や同棲が破局した経験のある女性には、共感できるネタばかり。なるほどねっ!と思うフレーズを幾つか引用しよう。
「猫は、離婚など考えない」
「猫は、女というものが気分が移りやすいのだということをよくわかっている」
「猫は、あなたのほうが自分より友達が多くても、不安にならない」
「猫は、前の飼猫のことを根堀り葉掘りきかない」
「猫は、あなたが興味をもっているものに興味をもつ」
「猫は、爪の手入れの大変さをよく知っている。だから、爪が折れたらどんなに悲しいかわかってくれる」
シニカルなフレーズが続いた最後には、ペットならではの本音がポロリ。
「猫は、あなたといっしょに年をとるのを楽しみにしている」
これを読んですぐ、WEB上で広まった作者不詳の短篇詩「犬の十戒」の冒頭を思い出した。
My life is likely to last ten to fifteen years. Any separation from you will be painful for me. Remember that before you adopt me.
(私の一生はだいたい10年から15年。あなたと離れるのが一番つらいことです。私を飼う前にそのことを覚えておいて下さい。)
まだ生後7ヶ月の与六なのに、確実に私より先に歳をとる。可愛くて可愛くてたまらないのに、先に逝ってしまう時がくる。「猫より男がいい理由」を探さなくちゃと自ら言い聞かせれば、やるせない溜息。その昔、とある老夫婦をモデルにして書いた詞『これからの風景』が今ごろになって羨ましくなってきたにゃー。
コメント
なるほどねー(笑)
猫に限らずペットは人間よりいい部分が沢山あります。
見てるだけでいいし、何より癒される。
男に限らず人間はそんないい事ばかり続かない。
それでも「猫より男がいい理由」と言うかいいと感じる時がある理由は、ぶっちゃけ欲情を満たしてくれる(笑)
これでしょう!
marie様
>ぶっちゃけ欲情を満たしてくれる(笑)
相手によりますけどね(^^;
ちなみに猫は「良かったかい?」なんてことは聞きません。