ある種の自殺が増えていく日本

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心斎橋の路上で通行人が刺殺された通り魔事件。今朝のニュースによると犯人は「友達に裏切られ、死にたかった。死刑になるために人を殺そうと思った。誰でもよかった」と供述しているという。収監されていた刑務所から先月末に出所したものの、これまでに暴走族総長・暴力団組員・覚せい剤で服役という前歴。身を寄せるところも仕事もなく、刑務所で知り合った男を訪ねて辿り着いた大阪で犯行に及んだという。

「誰でもいいから殺したかった!」の著書で知られる社会心理学者の碓井真史氏は「礒飛容疑者も人生に絶望し世の中を逆恨みした『ある種の自殺』と考えられる。自分の人生にとどめを刺すと同時に、世の中も道連れで終わらせたかったのではないか」と分析した(2012.6.12 MSN産経ニュースより引用)。この『ある種の自殺』というところに底なし沼のような恐怖を感じる。

自殺(自傷も含む)は影響力が強く、周囲への伝染、伝播、連鎖的現象を起こしやすい。思春期の少年少女が自殺した後に同じ年頃の後追いが続いたり、鉄道では特定の駅や踏切で飛び込みが多かったりする。マスメディアの自殺報道に誘発されて自殺する人が増えることを「ウェルテル効果」といい、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を呼んだ若者が、連鎖的に同じ方法で自殺していった事件から名付けられた。

警視庁によると日本の年間自殺者数は3万人を超え、自殺未遂者はその10倍を超えているという。しかも内閣府の意識調査によると、今までに自殺したいと思った経験のない人は僅か10.2%。これを逆読みすれば日本人の9割は自殺したいと思った経験があるとも言える。

自殺に至る背景には、うつ病をはじめとする精神疾患(薬物異存も含まれる)の関連することが多いが、「こんなダメ人間は生きている価値がない」「自分なんか世の中から消えてしまえばいい」といった自己否定に苛まれて、自殺への衝動が高まるという。

自殺者の割合を職業別に見ると、無職者が58.9%。身を寄せるところも仕事もなく、精神を病んで、自暴自棄になって・・・の悲観的連鎖はいったい誰が食い止めるのだろう。お金がなければ幸福になれない国・日本。勤労がままならないのに、納税の義務ばかりが重く圧し掛かり、マスコミは巨大地震への恐怖を煽る番組や記事をこぞって特集する。いったいどこへ逃げたらいいのやら、国民に「あの世」を選ばせるような国は腹立たしく国家失格だ。

コメント

  1. marie より:

    「お金が無ければ幸福になれない国、日本」
    なんとも悲しい響きですね。
    けれどもそれが現実ですよね。
    再就職してもなかなか継続出来ない人間も増えているような気がします。
    そんな私も今年4月に三度目の再就職。
    やはり・・・、どこへ行っても大変です。
    某大企業に長く居て楽をし過ぎた私は本当に苦労してます。

  2. yuris22 より:

    marie様

    世界中が厳しいですね。
    17日に行われるギリシャの再選挙の結果が気になりますが、どっちに転んでもとっくに崩壊しています。
    日本でもこれからの少子高齢化が確実なのですから、昔みたいに景気が上向きになるとは思えません。マネーゲームは終わり、地に足を着けた仕事が生き残っていくのではないでしょうか。

  3. 森@DM屋さん より:

    こんばんは。

    刑務所の仕組みは見直したほうがいいと思いますね。
    飯が贅沢過ぎるし、更生するようなプログラムなのかも疑問。

    最近の自殺者についてですが、仕事を苦にで自殺するくらいならその仕事やめればいいと思いますね。

    日本人は変に真面目や極端すぎる傾向だなと思います。

  4. yuris22 より:

    森@DM屋さん

    刑務所を生活保護の施設と思っているのでしょうね。味をしめた人間にとっては「人の命<我が身の振り方」の短絡的な犯行は収まらないでしょう。
    しかし刑務所暮らしの方々は家賃も税金も取られず、三食昼寝付き&職業訓練再生プログラム付きのラテン生活ができます。
    就職したもののブラック企業だったなんていう不幸な新人に比べたら、天国かもしれません。

  5. LGY より:

    私は李と申します。
    台湾人で、大学日本語学科三年生です。
    たまにこの文章を見ました。
    学校の宿題はネットで文章を捜して、翻訳することです。
    とても適切な文章ですから、
    貸してくれていただきたいんです。
    もし失礼ところがありましたら、お許してくださいます。

  6. yuris22 より:

    LGY様

    読んで下さってありがとうございます。
    私の文章が学業のお役に立てるのは嬉しいことです。文法の間違いなどあるかもしれませんが、それは許してくださいね。

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