遠藤周作のエッセイだったか、就寝前の習慣について書かれていた。
布団に入ってから今日一日の恥ずかしかったことを思い出して、「キャーッ! ワーッ!」と1人で声をあげるのだという。
世の中には似た人がいるものだと親近感を持った。
子供の頃からドジの天才だった私は、一晩でお笑い百物語ができるほど沢山の恥ずかしい思い出を持っている。
例えば小学校3年の放課後。
校庭で「だるまさんころんだ」遊びをした後、男の子たちが「違う10文字言葉があるんだぜ」と教えてくれた。
帰り道、忘れちゃいけないとそれを大声で繰り返しながら自宅へ急ぐ。
嬉しくて嬉しくてこぼれる笑みを抑えながら、キッチンにいる母に伝えた。
「もっといい『だるまさんころんだ』を教えてもらったよ。あのね、『インディアンのきん○ま』!」
母の呆然とした顔の理由を知ったのは、それから数年後だったっけ。
例えば大学1年の初デート。
この日のために用意した、ジョーゼットのプリーツスカートを履いた。
東急線の田園調布から渋谷まで、プリーツがつぶれないよう、空いてる電車の中でもドアの手すりを持って立つ。
待ち合わせ場所に先に来ていたボーイフレンドが、私を見て硬直した。
えっ、いつもと違うのかな。綺麗すぎてビックリしたのかな。
「スカート、スカート」と指差す彼の視線を追って気がついた。
ふんわりとしたプリーツスカートの後ろ裾が、パンストの中に入ってる!!
なんと私は家から渋谷のハチ公前まで、お尻丸出しで気取って歩いていたのだ。
こんな話を挙げていけば朝まで語れる程だけど、きっと自覚していないだけで、数百倍も恥ずかしい行動をしてきたに違いない。
でも、まっいいか!人生は涙より笑いを誘う方が幸せなのだから。
今夜もベッドのの中で手足をバタバタしつつ「キャーッ! ワーッ!」と叫ぶ自分は、恥ずかしながら嫌いではない。
コメント
>今夜もベッドのの中で手足をバタバタしつつ「キャーッ! ワーッ!」と叫ぶ!
では御伴致す! 「ぎゃー! ぐぎゃわァ!」
心臓に悪いです。
でも、同じですね。
一人思い出して「ウッ、馬鹿」です。
素浪人様
一緒に叫んでくださる方がいるとは心強い。
眠る屋根は違えど、キャーッのデュエットですね(^_^)
ツネ2様
思い出すだけならいいんですが、私は口に出てしまいます。
駅のホームで、銀行のロビーで、信号待ちの交差点で・・・、
思い出した途端に「キャッ!」。
周りに変に思われなかったか見回しつつ、またまた恥をかくのです。
“だるまさんがころんだ”
今でも、うちの子供達も楽しんでいる遊びですね。
でも、私が子供の頃、私の住む大阪では、
“ぼんさんがへをこいた”(坊さんが屁をこいた)
でしたよ。みんな大声で普通に遊んでました。
今となっては、なかなか恥ずかしい遊びですね。
ちなみに、別バージョンで、
“インデアンのふんどし”
もありましたよ。
>駅のホームで、銀行のロビーで、信号待ちの交差点で・・・、
>思い出した途端に「キャッ!」。
>周りに変に思われなかったか見回しつつ、またまた恥をかくのです。
あります。あります。しょっちゅう。
歩きながら妙に指を曲げて(恥ずかしいのを抑えている)、でも「うーん」とか声に出したりして。
何なんでしょうね。みんなそうなのかな。
ふだんはyuriさんと同じ「前向きさが取り得」で
生きているのですが、
意外と気にしいなんですかね。
みっちゃん様
子供の頃は平気で言えた言葉を、大人になってから知ると顔を赤らめる
ものが沢山ありますね。
放送禁止用語?の意味を、上手に教えてあげることも親の務めなのでしょう。
もっとも私は辞書でひいては1人納得していたマセガキでしたが・・(^_^;)
たけぞう様
良かった、私だけじゃないんですね。
「キャッ!」の後はわざと咳払いをして、喉の調子がおかしい振りを装っています(笑)