白州次郎VS麻生太郎

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「学校の授業だけじゃ無理。東大合格には塾へ通うお金がかかる」と、東大生の半数が答えているという。昔なら苦学生が狙う国立大学の門が、今や富裕層によって狭き門になっているのかと驚いた。

近頃の良家の子女は、著しい進化を遂げている。お金持ちで家柄が良くて頭が良くてルックスが良くてセンスが良い。「ふん、そんなのに限って性格が悪いのよ!」とひがむ輩は時代遅れ。素直で時には凛々しい、「どらえもん」のスネオとは正反対のタイプが多いのだ。

幼少時からの情操教育により、音楽や絵画といった芸術的才能が研ぎ澄まされ、たびたび海外に行くので語学力も優れている。食事をするならミシュランの三ツ星レストランでも駅ナカの立ち食い蕎麦でもOK。そうそう、運動だって得意なのも忘れていた。とにかく宇宙人のように全てを兼ね備えているのだから小憎らしい。

そんな子女を対象にした中学受験専門の「理科実験塾」が大繁盛。学校では教えなくなった「カエルの解剖」を白衣を着て行っている。真剣な眼差しでカエルのお腹にメスを入れる子は、将来の優秀な外科医かもしれない。

もしかしすると「勝ち組」「負け組」の分岐は社会に出てから決まるより、子供の頃から目の前に掲げられたハードルの高さにあるのではないだろうか。それを掲げるのはかつて同じ道を歩いた親であり、人一倍頑張る努力がDNAとして引き継がれていくのでは? そこに資金力の後押しが加わったら「鷹が鷹を生む」だ。

こんなことを考えたきっかけは、昨夜見たNHKのドラマスペシャル「白洲次郎」。彼の青春時代は乱暴者で高慢で、いけ好かない坊やだったが、儒学者の祖父と実業で巨万の富を成した父のDNAがあったからこそ、「日本一カッコいい男」と呼ばれる存在になったのだろう。

しかし、その白州次郎を側近とした吉田茂の孫は・・・。華やかな留学暦があっても学位は取得できず、いまだにコミック誌が愛読書の突然変異もいるのだなと思う。「日本一カッコ悪い男になるなよ」と、墓の下から鷹の鳴き声がしているかもしれない。

コメント

  1. T・O より:

    やはり志の違いなんでしょうか。 一国のトップが漫画本好き・・ 結果が出た後なら好感も持てるんですよね

  2. yuris22 より:

    T・O様

    喋れば喋るほど、動けば動くほど、周りの反感を買いますね。マスコミが煽ってるせいもあるでしょうが、つまりは好感度に欠けている人物ってことかも。早くセメント屋のオヤジさんに戻って、地元の雇用促進に励んで欲しいと思っております。

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