作詞・コピーライト・文章

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クリスマスソング三昧だった頃

以前の話になるが、秋からクリスマスにかけては「苦しみマス」の時期が続いていた。 ディナーショーの構成に追われて詞を書き台本を書き、リハーサル、ゲネプロ、それ!本番。 アンコールが終り、カップルや家族連れがほろ酔い加減で帰って行った後、出...
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夕暮れのライスカレー

軒先が連なる、夕暮れの住宅地を歩くのが好きだ。 どこからか鼻をくすぐるカレーの匂いは、きっとジャガイモやニンジンが入った具沢山カレーに違いない。 「おかわりっ!」の声を予想して、電気釜にはご飯が多めに炊かれている。 友達と遊んで帰った...
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ニンフが宿ったポプラの木

まだ5時前なのに、厚手のセーターの袖からひんやりとした夜気が忍び込んでくる。 何かの気配がして足を止めた。それは色づき始めたポプラの木。 誰も座らないガーデンチェアを、退屈そうに見おろしている。 風が吹き、大きな枯葉がカサコソと転がっ...
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時の流れと慣用句

カフェの隣席から、眉をひそめた女性たちの会話が聞こえてきた。 「彼女は気の置けない人なのよ」 「そう、滅多なこと言えないわね」 あれれ、間違ってない? 『気の置けない』の意味は「気がねしなくていい、遠慮しなくいい」が正解なのに、「安...
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ためらいの衣替え

外出して周りを見渡すと、セーターを着ている人が目に付く。 夏から秋冬へ、衣替えの季節がやってきた。 クローゼットに詰んである衣装ケースから冬物を取り出して、代わりに夏物を仕舞う。 それだけの作業なのに1日がかりになるのは何故? 今年...
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「色なき風」に吹かれて

週末から気温が下がり、急速に秋が深まった。そろそろセーターを引っ張り出さないと、心まで肌寒になる。 こんな季節に吹く風を、昔から何と呼ぶのだろう。 秋の歳時記には風にまつわる季語が多い。手紙の冒頭、時候の挨拶に役立ちそうな言葉を捜してみ...
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ハロー・グッバイ

私 「セーターが肌になじむ頃になると、小さな森にドングリを拾いに行きます。落ち葉をかさこそ分けながら、手のひらをコーヒー色の木の実で満たすと、宝物を抱えた子供に戻ります。 あの頃は限りなく深く広く見えた森も、膨らむ街に削られてどこか寂しげ...
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さよならが始まり

With my Life With your Life~さよならが始まり~ 悲しいことなど 特別ないけど ひとりでいるには 心がたよりない 近寄りすぎたら ぼやけて見えない 少し距離を置いて 形がわかるように 君がいた場所...
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恋の終わりを決めるとき

その日は午前中から気温30度を超える真夏日。 海が見えるターミナル駅に着いた電車からは、リュックを下げたカップルや家族連れが次々に降りてくる。 平日でも観光客で賑わう温泉都市に、彼女は1人暮らしの住まいを構えていた。 週に1度訪ねてく...
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アルゼンチン映画を見た夜

アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスといえばタンゴにサッカー。 しかしもうひとつ、意外と知られていないのが映画だ。映画が発明された翌年にはアルゼンチンで映画が上映され、世界でも先進国だったという。 昨夜は目黒パーシモンホールで上映された...
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書き下ろし短篇『遠距離恋愛と天の川』

雨模様の七夕。年に一度しか逢えない織姫と彦星の遠距離恋愛は、今夜は叶いそうにない。 ずいぶん昔の話になるが、妻子のある人を好きになったことがある。 大阪に家のある彼は、月に1~2度の割合で東京に出てきて、六本木の俳優座近くにマンションを...
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作詞家になるには・その2

昨日の記事(6月10日「作詞家になるには・その1」)の続き。 高校生でヤマハと著作権契約を交わし、作編曲も学んだというのに、プロになるまでは相当なブランクがあった。 広尾のS女子大に推薦で入って在学中に婚約。卒業と同時に結婚して数年...
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