先日の日曜日、家に遊びに来た友人がマンションの敷地内を歩きながら、「ここはいい匂いがする」と言った。たぶん花と木々と潮風が混じりあったミックスノートなんだろうが、都会のオフィス街にはない匂いだ。数字や文字の情報に振り回されて思考に走りすぎる左脳を休め、人間本来が持っている五感(六感)を研ぎ澄ますにはベストな環境だと思う。
超能力者でなくても、アメリカにはふつうの人が直観力を身につけるための「リモート・ビューイング(遠隔透視)」という技術があり、冷戦時代にはソビエトの軍事情報を得る手段として、アメリカ陸軍やCIAが利用していたという。
右脳が持っている直観力を鍛えるには、頭で考えてはいけない。色や形、触感など感じるものを瞬時に思い浮かべるのがトレーニングになる。
右か左か二者択一を迫られたとき、さんざん悩んで選んだ挙句に失敗だった経験は誰にでもあるだろう。運転していく先が渋滞しているとき、車のナビが示すルートと自分が知っているルートのどちらを選ぼうかと、迅速な決断を迫られることなんて度々だ。
会社の方針を直感で決める経営者も多いそうだが、ネット検索すると成功者になるための右脳トレーニングの商材が山のように売られている。しかしパソコンやゲーム機、カード、パズルなどを使って右脳開発するのは、なんだか私には性に合わない。
直感を働かせるとは、宇宙のデータバンク「アカシックレコード」にアクセスすることだという。天才と呼ばれる芸術家や発明家は、アカシックレコードから感知した情報を、左脳に移し変えて具象化できる能力があるらしい。それはアダムとイブの時代に遡れば遡るほど、本来人間が持っていた原始的な能力なんだろうと思う。
従って私の右脳トレーニングは、文明から遠ざかること。休日には恵まれた環境を利用して、自然の色や匂い、形、音、手触り、味覚などをストレートに受け取ることとしよう。というわけで、ウグイスのさえずりに誘われて今から散歩に出かけてきまーす。
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