運勢はこころのバイオリズム

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一日ひとつ良いことがあるのを熟語にすれば何ていうのだろう。本棚のことわざ辞典を手に取って「一日」が付く四字熟語を調べてみた。見つけたのは「一日一善」「一日千秋」「一日一夜」、これ以外は載っていない。「一日一良」という言葉はないのかな。

原稿書きの資料探しで、昨日はほぼ一日を書店巡りに費やした。しかし求めているテーマに見合った本が見つからず、ランチで食べたオニオンサラダで胃が痛み、保留になっている気がかりは解決せず、電車では眠りこけた隣の客がもたれ掛かり・・・と、ツイてないことだらけ。重い気分を抱えたまま帰宅したくないので、厄払いをしようと逗子駅近くの氏神様にお参りをした。

心が少し軽くなって、青信号を待つスクランブル交差点。向かい側に宝くじ売り場のボックスがあるのに気付き、「新春運だめしくじ」を買ってみた。1セット分の2千円を渡したら、くじと引き換えに嬉しい一言が・・・。中の女性がにこやかに「気持ちのいい夕方ですね。楽しんでお帰りください」と声をかけてくれたのである。ああそうだった、金曜日の夕方なんだから、どこかに寄ってから帰ろう。久しぶりに馴染みの小さなワインバーに入って、温かいジンジャーティーをオーダーした。

店長とお喋りしていると程なく常連たちが集まり始め、なぜか皆が次々に差し入れを持ってくる。一粒100円の甘王、北陸で買ってきた蛍イカの燻製、家で作ってきた海苔巻き、バターの香るカップケーキなど、「食べて食べて」の輪ができた。お酒も飲まず、カフェオレを追加オーダーしただけなのに、夕食が要らないほどお腹がいっぱい。まさに「一日一良」な出来事は、心のスクラッチくじに当たりが出た気分である。

人生って不思議だ。たとえ部屋に引き籠っていようが、苦難はこちらを見つけて降り掛かってくる。その大半は人間関係によるもので、人は人、自分は自分と割り切れず、理不尽さに怒りが燻り続ける。

でもそこは冷静に切り分けよう。「理不尽」とは相手が自分の思い通りにならないことであり、こちらの期待と思い込みが招く身勝手な苦悩なんじゃないだろうか。所詮は相手の器の中で采配されている出来事。人の器に文句を言う筋合いはなく、体裁を気にするものでもなく、自分は淡々と自分を生きていくしかないのだ。

運勢はバイオリズム。悪いことばかり起きた一日でも、たった一つ良いことが起きたらそれに目を向けよう。低気圧が去って、厚い雲の切れ目から覗いた青空のように、良いことは弾みが付けばどんどん広がっていくものである。

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